赤ちゃん筆の知識

赤ちゃん筆っていつから作られているの?その由来は?

結論を先にまとめると...

  • 中国の唐時代には赤ちゃん筆が作られていた
  • もともと中国では学業成就のお守りだった
  • 日本で作られるようになったのは江戸時代からで、赤ちゃんの健康や成長への祈りがこめられている
赤ちゃん筆っていつから作られているの?

どうして作るようになったの?

 

そういう疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、赤ちゃん筆の歴史や由来についてお話していきます。

 

 

赤ちゃん筆の起源は中国

起源は中国唐時代にまでさかのぼる

赤ちゃんの髪の毛で作った筆が歴史に初めて登場したのは中国の唐の時代です。

ポイント

唐時代は、西暦618年~907年。

9世紀から10世紀にかけて中国で活躍した詩人斉己(せいき)の詩に登場しています。

詩の中では、

  • 胎児の髪の毛で作った筆を贈る習慣がある
  • 胎児の髪の毛を切り、翡翠でまとめたものだ

という文章があります。

この内容から、1000年以上昔の中国では翡翠の軸を使った高級な赤ちゃん筆が作られていたことがわかります。

 

もともと中国では学業成就のお守りにしていた

唐の時代より一つ前の王朝、隋の時代から清の時代まで、おおよそ1300年にわたって、中国では科挙という試験が行われていました。

 

この試験は、国家官僚の採用試験のことで、今の日本でいうと国家公務員試験のようなものですが、倍率3000倍になる年もあり、難易度は現在とは比べ物になりませんでした。

 

当時の中国では科挙に合格して官僚になれば一生安泰なだけでなく、一族全体に莫大な富と権力をもたらしていたため、多くの人が科挙を人生の目標としてしていたのです。

 

こんな話が赤ちゃん筆とどう関係あるの?

と思われるかもしれませんね。

実は、中国にはこんな伝承があります。

 

あるところに父と息子の2人家族がいました。

家族思いの父親は子供たちを育てるため、毎日身を粉にして働き続けていましたが税金の取り立ては厳しく、非常に貧しい暮らしをしていました。

しかし、そんな父を見ていた息子はいつか楽をさせたいと思い、一生懸命勉強して地元では神童と呼ばれるほどになりました。

そして、周囲に勧められて科挙に臨むことになったのですが、一つ困ったことが。

試験で使うための筆を買うお金がなかったのです。

そこで父親は、記念にとっておいた息子の髪の毛で筆を作りました。

そして世界に一つだけの筆を持って科挙に臨んだ息子は、中国全土の秀才が集まる科挙試験で1位合格。

貧乏な暮らしが一転して、国家官僚となることができ、父への恩返しと親孝行を行うことができました。

 

この伝承から、中国では科挙を受ける際には赤ちゃん筆を持っていくという伝統ができ、学業成就のお守りとして長らく作られるようになっていったのです。

 

日本で赤ちゃん筆が作られるようになったのは江戸時代から

筆は古代に中国から日本に伝来した

赤ちゃん筆は唐の時代からのものですが、筆自体にはもっと古い歴史があります。

約4000年前、中国最初の文明である殷の時代に作られた土器に毛筆で描いた模様があり、この時代には既に筆が作られていたことが判明しています。

 

日本に筆が伝来した時期は明らかではありませんが、8世紀初頭の文献国内で筆が生産されていることが書かれています。

実際に普及したのは、9世紀に唐に渡った弘法大師が最新の筆製造技術を持ち帰ったのが始まりだといわれています。

それから、国内では筆が広く普及するようになり、九州から関東まで各地で生産されるようになりました。

 

ポイント

世界で初めて動物の毛を使った筆を発明し、筆文化を発展させた人をご存知ですか?

古代中国の秦の将軍、蒙恬です。

そう、人気漫画キングダムに登場するあのイケメン秀才軍人のことです。

(このひと)

 

江戸時代に奈良で赤ちゃん筆の生産が始まった

日本で筆が普及し始めたころ、政治の中心地は京都でした。

政治家や官僚が多く集まる土地では筆の需要も高くなるため、首都に近い奈良では筆生産がさかんに行われるようになりました。

それは鎌倉時代、室町時代、安土桃山時代を経て、江戸時代が訪れてもそれは変わることなく、奈良は筆の一大生産地として全国に知られるようになっていきます。

 

それに拍車をかけるように、江戸時代の奈良は寺社領や幕府の直轄領となっている土地が非常に多く僧侶や役人の人数が他の地域よりも多かったため、需要がどんどん高まって筆生産がますます加速されることになります。

その結果、文化が磨き上げられ続け、奈良では中国の文化や伝承を取り入れた赤ちゃん筆の製造を始めることになったのです。

 

現在日本では赤ちゃんの健康や成長を祈願して作られている

日本で赤ちゃん筆の生産が始まったのは奈良県。

しかし、詳しい文献は残っておらず、赤ちゃん筆に関する風俗史の研究もあまりさかんではないため、江戸時代から現代までどのように普及したのかはハッキリわかっていません。

 

ただ、現代では昔の中国のように学業成就だけでなく、

  • 健康
  • 成長
  • 安全
  • 幸福

など、様々なことを祈願して作られています。

そして、作った筆は成人式や結婚式などでの我が子への贈り物として大変人気となっています。

 

ポイント

2012年ころ、台湾でも赤ちゃん筆ブームが起きました。

中国を文化のルーツとする台湾ですが、赤ちゃん筆はあまり普及していなかったところ、カジュアルで現代的なデザインの筆が売り出され、一気に知名度を上げました。

 

まとめ

今回は赤ちゃん筆が作られるようになった由来についてお話ししました。

実は1000年以上の歴史がある赤ちゃん筆。

意外と長いと思った方も多いのでは?

 

それでは今回の記事はここまでです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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